原発の町10 黒島隔離封鎖巨大ドーム建設工事再開。伊方町に外国人観光客急増。飛び石を持ち上げられたミミズのように、伊方町民クネクネあわてふためく。

 伊方町在住のヨボヨボらがおこしたドラゴンゲリラのニュースが、日本および諸外国で報道され、ネットでバズるも、喜劇だと嘲笑する野次馬的投稿が多数だった。人のフンドシで相撲を取るのは恥ずかしいことと、ヨボヨボらの賛同意見も国内には少数あったが。ドラゴンゲリラの包括的な結論として、表層的な問題意識を持った短絡的な年寄りの冷や水と位置づけされた。

 原発の町伊方町は、地球に存在している。

 黒島隔離封鎖巨大ドームの建設工事が再開した。アメリカ軍の軍事演習のような。

 黒島隔離封鎖ドームのアイデア出しのラフスケッチが、伊方町会報誌秋号に掲載されていた。アメリカ合衆国が無償で行うドーム建設のもう一つの魂胆が垣間見える。仮想「火星に住もう」この惑星移住実現のための、要は黒島は実験用のモルモットなのだ。仮想の火星なのだ。46年前の原発のように宇宙科学の最先端が伊方町にやって来る。町民は金の匂いを敏感に感じ取ってアメリカ軍を歓迎した。

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 千年の潮流が形造った海底の凹凸の上をなぞる様にコンクリートを分厚く重ね、それと合体させた5メートル厚のコンクリート壁が黒島を取り囲んでいる。その外壁の水面下は潮流の水圧を軽減させる曲面で、水面上は2メートルほどの高さがあり黒島を制圧している。

 コンクリートが固まる一週間後、黒島に巨大ドームをかぶせる重大イベントが待っている。国内外から想像できない数の見物客が伊方町に押し寄せるかもしれない。愛媛県内の宿泊施設が今日の段階ですでに満室なのだ。

 天気は快晴の予報。

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