一週間前、鼓膜を切られ、鼓室内にステロイドを注入された初体験のショックで、身体がグル〜リ、グル〜リと空中で4、5回転し、船酔い状態におちいったヨボヨボジジイ、「ピザ生地やん!」と意地のへなちょこボケをかますのが精一杯やった。一週間経ち、ステロイドの効果は微々たるものだったが、新しい音が聞こえてきたのも確かで、あと3回、この療法を止めるつもりはない。
鼓室内ステロイド注入2回目、ポケットティッシュは用意したが、割り箸は忘れた。(割り箸持参?いまだにわからん)隙間風のように登場し、「どうっでっか?」とヨボヨボジジイの頭を捻じ曲げ。「ぼちぼちでんな」と空元気のヨボヨボジジイの右耳に容赦無く麻酔薬を流し込んだドクターX、緊張と不安のヨボヨボジジイを置き去りにして舞台から隙間風のように去って行った。
ステロイド注入、途中まで1回目を踏襲していたが、ガ、ガガガ、ガガ、アレ?前回と違う、ヨボヨボジジイ顔をしかめる。「だいじょうぶですか?」耳元の看護師さんの声にヨボヨボジジイ「・・・大丈夫」と答えた。鼓室内にステロイドが注入された、ヨボヨボジジイの身体は、回転を始めた、グイーングイーンと連続五回転、来たー!「世界チャンピオンのピザ回しや!」船酔い状態のヨボヨボジジイ、フラフラのボケ。オー!マワルゲリータ!鼻の奥から口中へ滲み出る唾液は少なく、テイッシュは必要なかった。
3回目、緊張と不安の鼓室内ステロイド注入に、慣れてきたのか身体は回転することなくグラっと揺れただけだった。想像してなかったヨボヨボの身体の適応力、反発力に、一瞬戸惑ったヨボヨボジジイだが、「スゲエー身体機能の反発力!難聴完治もいけるんちゃうか!」と虫の良い未来を想像した。
4回目最後、緊張と不安の鼓室内ステロイド注入後の、身体の無反応にしてやったりとニンマリし、身体の反発力に感心し、二週間後の再検査に、ヨボヨボジジイ光を見た。
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