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原発の町9 龍神様の愚痴が止まらない。黒島を中心とする宇和海北海域、海上封鎖真っ只中。伊方町民異分子の反乱!

 放射能をどうにかしてくれと、誰もこの龍神様に手を合わさへんわ。かしこい奴らじゃ。潮の流れとか、風向きはなんとか操作できるが、神様とて放射能は手に負えん。 i  伊方町民の流出止まる。放射能汚染された「黒島」隔離封鎖のニュース...
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原発の町8 2019年9月某日、戦争勃発か?アメリカ軍の空母が黒島を取り囲み、ヘリコプターのローター音が伊方町の早朝の平穏を縦横無尽に切り裂いた。

 放射能汚染された黒島を封鎖する巨大ドーム建設工事が、アメリカ軍主導で早朝から始まった。ヘリコプターのローター音で目が覚めた丹野スズは窓辺に立つ浜野シゲの横に並んだ。「おかえり、早かったね・・・」  黒島を遠望する浜野シゲは顔を歪め...
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原発の町7 放射能汚染の元凶、黒島が晒し者にされる。放射能汚染の伊方町から住民流出?!

 2019年9月某日。愛媛県の西端の町、伊方町の宇和海の海水から計測された放射線量は年間10ミリシーベルトを超えることはなく、人体に影響ないものと思われます。ただ黒島島内および近海の線量が50ミリシーベルトを超える場所もあり、不測の事態に...
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原発の町6 1945年、黒島から2キロほど南の、海軍の弾薬庫があった佐島が米軍機に爆破された記録がある。1958年、伊方町黒島沖に、岩国基地所属の米軍機A-1攻撃機が墜落した記録がある。

 「もう解決済みだ、よそ者が出しゃばるな!」桟橋の真ん中に立ち塞がって威嚇してくる不穏なヨボヨボロボットに、用心棒シゲは竹刀を上段にかまえて、にじり寄っていった。  「シゲ、わしや、源ジイや」ヨボヨボロボットの声が後退った。...
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原発の町5 三毛猫が天へ走った翌日。放射能の有無を調査するために、老婆2人は行動に出た。

 「黒猫さん、お尋ねしたいんですが」 「・・・・黒猫さん、お尋ねしたいんですが」  耳が遠いのか2度目の呼びかけでようやく振り返った黒猫は、目も悪いのか、それとも私らの格好が変なのか、私たちを2度も2度見した。...
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原発の町4 黒島を殺すのは誰だ?魚を殺すのは誰だ?黒猫を殺すのは誰だ?ヨボヨボを殺すのは誰だ? 

 大浜の桟橋の先端に立つ黒猫のグリーンの双眸は花のビー玉のように美しかったが、15歳(人だと75歳)になると退色し輝きを失い、死者の双眸のように平坦になったが視力は維持していた。  6月頃、黒猫は伊方町の南端、大浜の海の異変を目撃し...
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原発の町3 72歳のヨボヨボババア、浜野シゲ、同級生に用心棒を頼まれる。同級生はヨボヨボになっても同級生だが。

 わたし浜野シゲといいますが。72歳。今は地元の伊方町大浜に住んでいます。2年前、わたし初めて新聞に載ったんですが。恥ずかしながら、その切り抜きですが。 ちなみに愛媛新聞  わたしに用心棒を頼んできた丹野スズとは八幡浜高校の同...
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原発の町2 太平洋戦争末期、四国の西端伊方町の上空は、都会を標的とするアメリカ軍爆撃機の通り道だった。

 わしの名は、黒田源太(1936年生)2019年、現在83歳。四国西端、佐田岬半島の根元の伊方町に生まれ、伊方町で生涯を終えるつもりだが。太平洋戦争末期、アメリカ軍爆撃機の編隊を見上げて興奮のあまり小便をちびったのは9歳やったが。 ...
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2023年(18) 4月3日、証明写真を撮りに行くと嫁に言ったら、「美肌効果にしいや」とアドバイスされ。ヨボヨボジジイちょっとウキウキ。

 障害者手帳と補聴器給付券が手元に届くまで2〜3ヶ月かかる。マジか、長〜い、大阪府知事はん、なんとかなりまへんかいな〜。で本日、障害者申請用紙をもらいに豊中市役所へ行ったついでに、知事選の不在者投票をすませ、その足で関西メディカル病院へ行...
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2023年(17)4月1日。桜散り始める。ヨボヨボジジイ突発性難聴改善なし、障害者手帳の手続き始める。

 関西メディカル病院耳鼻咽喉科、受付番号97、診察室へ。  音はかすかに拾えるが、言葉が聞き取れない。まあ補聴器があるし気楽にかまえていたヨボヨボジジイ。聴覚検査表をチェックした先生がヨボヨボの目を見ておっしゃった言葉を、ヨボヨボは...
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